研究室紹介
【西山研究室】
指導教員西山 孝樹 准教授
専門:地域史,観光計画
わが国では、訪日外国人客数が増え続けており、「観光」や「ツーリズム」という言葉を至るところで耳にするようになりました。そして、私たちが他国や日本各地を訪れた際も、美しい風景を眺めたり、寺社仏閣を参拝したりして余暇を楽しんで過ごします。観光地では、その「まち」の歴史文化や伝統などを重んじた地域資源が、その魅力の多くを占めるといっても過言ではありません。現代を生きる私たちが、持続可能な観光資源を発見、創造していくためにも、歴史を調べることで重要な情報を得ることができます。
例えば、古くから日本の温泉地では長期滞在をして病気を治療する「湯治」という文化が存在していましたが、高度経済成長以降は殆ど実施されなくなってしまいました。しかし、それは日本独自のリゾートにおける過ごし方であったといえます。今いわれているカジノを含むIRが日本型リゾートとは思えません。そこで私は、実際の温泉街に出向いて現地調査を行いつつ、海外の温泉療養の実態も踏まえて、何度も足を運んでもらえる魅力あふれる温泉地のあり方を探究しています。
最後に、私たちが暮らす「まち」は、過去の人々が積み重ねてきた歴史そのものであるといえます。過去を振り返り,その過程で見出されたさまざまな知見を未来の「まちづくり」へ活かすことができるよう、研究に取り組んでいます。

