研究室紹介
【牟田・八藤後研究室】
指導教員牟田 聡子 助教
専門:福祉まちづくり,まちづくりと地域コミュニティー
学生時代より利用する「人」の立場に立った場づくりについて研究を行ってきました。利用する「人」が何をどうしたら使いやすい、わかりやすい、安全で楽しく活動できるのか。また、それらをデザインとどう融合すれば、より素敵な場が生まれるのか。それらを生み出すためのプロセスの中で「現場へ足を運ぶ」、「利用者の意見を聞く」ことはとても重要です。
例えば、ついつい作る側の「人」でもある「大人」の目線で考えてしまう場づくり。それらを「子ども」の目線でとらえ、どうしたら子どもと大人が楽しく安全に利用できるか、ワークショップを行うと、子どもたちの豊かな想像力、発想に驚かされます。また、子どもに限らず、実際に現場へ行き、その場を体感し、そして利用者の声を耳にすることでさまざまな視点から場づくりを考えることができるようになります。そんな「場」をつなげると「まち」になると考えています。
「まち」を全体で俯瞰しつつ、その中に点在する「場」をどのように作り、つなげていくのか、という取り組みを行っています。そして多くの人が笑顔で、楽しく、わくわくする、そんな提案ができるよう努めています。
指導教員八藤後 猛 特任教授
専門:福祉社会と生活環境,事故予防と安全計画,建築人間工学
私が建築学科の学生だった頃、「車いす使用者は、段差があると障がい者だけれど、段差がなければ障がい者でない」、すなわち『障がい』は、社会環境によってつくられるものという恩師のことばが残りました。卒業後の1981年、公立のリハビリテーションセンターで、当時先駆的だった、まち、建築、機器といった幅広い「環境」改善をテーマとして研究と実践の場を与えられました。工学や医学系大学と共同研究のほか、障がいをもつ当事者との深い交流の場を通して、障がい者の住宅、公共施設や就労環境、そしてまちづくりへと対象は広がりました。
日本建築学会ノーマライゼーション環境小委員会主査、日本福祉のまちづくり学会理事、副会長を歴任。国交省、東京都等の委員会ではバリアフリー法の設計マニュアル、知的、発達、精神障がい者の公共交通機関、そして子どもの事故予防、子育て住宅事業などに関する(研究)委員として研究成果と経験を生かし、「福祉住環境コーディネーター公式テキスト」の執筆を担当しています。
こうした経験が、みなさん方を通して、人間のためのまちづくりに貢献できることをうれしく思っています。



